盛岡へ
- 2004/06/23

ふと思い立って、祐民ちゃんと旅に出ました。
行き先は彼女が生まれ育った街、盛岡。
最近聴かせてもらった新曲の中に「盛岡」という曲があり、
何だか興味が湧いたので、私がリクエストしちゃいました。
いちばんの目的は祐民ちゃんのご両親が経営しているお店で食事をすること。
旅行というより、里帰り見学って感じですかね。
祐民ちゃんにとってはちょっと落ち着かない旅だったかもしれないけど(笑)、
こういう機会ってなかなかないから、私はとーっても楽しかったです。

盛岡に着いてしばらくは、学生の頃の思い出話なんかをしつつ、
公園やアーケード街をブラブラしました。
途中で蔵を改造してつくられた趣きのあるカフェを見つけたので、
入ってみることに・・・
店内は古い柱や椅子がいい味を出していて、ものすごく居心地がよかったです。
店員さんに「ここ、いつからやってるんですか」と尋ねてみると、
蔵は110年前にできたもので、喫茶店が創業されたのは50年前だとのこと。
祐民ちゃんも初めて来たらしく「へぇ~、知らなかった」と驚いてました。
・・・が、その夜祐民ちゃんのお母さんにその話をすると、
何と、その創業者が祐民ちゃんのお爺ちゃんであることが発覚!
「えーっ、うそー?!」とふたりで顔を見合わせました。
っていうか、何で知らないのよ、祐民ちゃん(笑)。
「だって、そんなの教えてくれなかったじゃん」
「もう昔の話だからねぇ。ずい分前に手放しちゃったものだし」
淡々と会話する母娘の横で、思いもよらない展開にすっかり興奮気味の私。
「すごいね、きっとお爺ちゃんが祐民ちゃんを呼んだんだね!」
実は祐民ちゃんは旅に出る前に、
HPの日記でたまたまお爺ちゃんのことを書いたばかりだったのです。
何て素敵な偶然。
これだけでも十分盛岡に来た価値がある、と嬉しくなった出来事でした。

そうこうしてるうちにお腹が空いてしまった私たち。
日が落ちるのを待ちきれずに、目的のお店「まつり」へ。
祐民ちゃんのご両親と妹さんにご挨拶した後、
奥の座敷で閉店まで延々6時間も居座ってしまいましたー。
お客さんがいっぱいで本当に忙しそうだったのに、
にこやかに相手をしてくださった服部家のみなさん、ありがとうございました。
ミズの油炒め、行者ニンニク、油揚げの炭火焼き、自家製の焼豚丼などなど、
どれも美味しいものばかりで大感激でした!

閉店後、服部家に混ぜてもらって記念撮影。
口数は少ないけど、祐民ちゃんと会えてすごく嬉しそうだったお父さん。
カウンター越しに見えた厨房での真剣な姿が印象的でした。
いつも祐民ちゃんのHPをチェックしているらしく、
私のこともすでに知っていてくれたお母さん。
昔飼っていたニワトリに姉妹がドンパッチ(口に入れるとパチパチと弾ける
お菓子)を食べさせて遊んでいたという話を、「コォーーーッてね、
すんごい顔で鳴くのよぉ」とそれは楽しそうに話す、明るい人です。
限りなくマイペース(失礼?)な家族の言動に、
時折クールな一言でブレーキをかける真由子ちゃん。
でも顔と喋り方はやはりお姉ちゃんとそっくり。
祐民ちゃんはお酒のピッチが早すぎたせいで、相当酔っていました。
家族といるところを見られるのがどうも照れくさかったみたい。
私はそんな服部家のみなさんとお会いして、まるで自分も一緒に
懐かしい場所に帰ってきたような、温かい気持ちになりました。
何だか名残り惜しかったなぁ~。
いつかまたぜひ、お邪魔させてほしいです。

翌日。
祐民ちゃんは二日酔いだったけど、お昼にしっかり冷麺を食べた。
夜は山の上にある旅館で前沢牛のしゃぶしゃぶを味わい、
さらに翌日は仙台に寄って牛タンを食べて帰りました。
美味しいもの三昧で、温泉にも入って、もう、言うことなし。

お天気はお約束の雨模様だったけど(まぁ梅雨だしね)、
最後の日には抜けるような青空を拝むことができました。
ホームで3時間に一本しかない電車が来るのを待ちながら、
「楽しかったねぇ」としみじみ呟くふたり。
・・・旅の終わりはちょっぴり切ないです。
でも、おかげで心の深呼吸ができたね。
また時々こんなふうに、何も考えずのんびりしたいな。