こんな一日
- 2004/09/02
渋谷のスタジオにて打ち合わせ。
今日は「めだか」の衣装合わせとポスター撮りがあり、
スタッフが慌ただしく会議室を出入りしてた。
いよいよ現場が動き出したなーって感じ。
いつもはここまでの道のりが結構長いんだけど、
今回は書き出したのが遅かったので、何だかあっという間。
現場に追いつかれないように、だけどペースを守りつつ、
精一杯走っていこうと改めて思った。
その帰りにヒロPがプロデュースしたDVDの完成打ち上げに顔を出し、
タダ飯を食べさせてもらう(笑)。
お祝いを言ってすぐに失礼するつもりだったんだけど、
以前に連ドラでご一緒した女優さん・俳優さんの
マネージャーさんたちと偶然再会し、つい話しこんでしまった。
「またいつかお仕事したいですね」と言われ、心からうなずく。
同じ作品を創り上げるために、ひと時の苦労と喜びを共にするたくさんの人たち。
その出会いはとても大切で、次の機会へとつながったりした時は本当に嬉しい。
「めだか」でも、そんな嬉しい再会がいくつかあるので楽しみだ。
まだ少し風邪を引きずっているので夜は早めに帰宅。
源さんが参考資料にと貸してくれたのになかなか読めずにいた、
アゴタ・クリストフの「悪童日記」をようやく完読。
すごい。こんな小説読んだことない。
戦時中の田舎町で、疎開してきた双子の兄弟が綴った日記という
形態で物語が描かれてるんだけど、
子供の目を通して、ものすごく簡潔な言葉で書かれているため、
彼らの周囲で巻き起こる様々な出来事がより残酷に、
怖いくらいの生々しさをもって伝わってくる。
だからといって気持ちが重たくなる悲惨な小説なのかというと、そうでもない。
書かれているのは辛いことばかりなのに、
読んでいると双子のたくましさと生命力に爽快感のようなものさえ覚える。
何だか不思議で、本当に面白い小説だった。
続編もあるらしいのでぜひ買って読みたいと思う。