ローマ映画祭
- 2009/11/08
報告が遅くなりましたが・・・
行って来ました、ローマ国際映画祭!!
まずは上映当日の午前中、映画祭スタッフとの顔合わせのため、
荒木さんと会場を訪れました。
AUDITORIUMはいくつものホールや劇場、
カフェ、本&CDショップなどが集まった大きな施設。
もっとこぢんまりした場所を想像していたので、
「おおぉ〜」といきなりテンションが上がる。
夜にはメリル・ストリープやコーエン兄弟が
レッドカーペットを歩くということで、
雨の中早くも場所取りをする人々が多数。
「何か映画祭っぽいね」なんて呑気な会話を交わしつつ、
すっかり傍観者の気分で事務局へ向かう。
担当者のヤコボと挨拶を交わし、
入構証とゲスト用のチケットを受け取った後、
本番の段取りの確認打ち合わせ。
上映後に壇上で簡単なQ&Aがあるとしか聞いていなかったので、
そのつもりで悠長に構えていたのだけど、
「夜までに雨が上がるといいね。
せっかくだからレッドカーペット歩きたいでしょう?」とヤコボ(笑顔)。
「え?私たちも歩くんですか??」
「それからQ&Aは上映後に行うのが通例なんだけど、
『重力ピエロ』は最終で時間が遅くなってしまうから、
上映前に変更させてください」
「えっ、でも上映前だと質問が出て来ないんじゃないですか?」
「うん。だからふたりから適当に話をしてもらうってことでお願いします」
ってな感じで、話が違う違う(笑)。
さすがイタリア。このユルさが素敵です。
思いがけない事態に戸惑いつつも、
「でも歩かせてもらえるなら、やっぱり歩いておきたいよね〜。
雨止まないかな〜」と気づけばウキウキしている私たち。
その辺順応早いです。っていうか、もう単なる旅行者だから(笑)。
これも記念だよね、記念!
写真↑は映画祭に課外授業で来ていたらしき子供たち。
雨なんてへっちゃらではしゃいでます。
そんなこんなで、夜。
おかげさまで雨は上がりました〜。
レッドカーペットを歩く直前、ヤコボと一緒に記念撮影。
ヤコボは『重力ピエロ』をとても気に入ってくれていて、
短い時間だったけど、終始あたたかい対応で私たちをサポートしてくれました。
そしていよいよレッドカーペット。
役者さんも監督もいなくて、何か申し訳ないなぁと思いつつ、
華やかで広々としたスペースをふたりでテクテク歩きます。
ライトがある辺りでフォトセッションとインタビューがあり、
そのまま会場へ・・・
お客さんが誰もいなかったらどうしよう、なんて
ちょっぴり心配してたんだけど、
おかげさまで会場にはたくさんの方々が。
しかもほとんどがイタリアの人たちで、嬉しいかぎり。
作品に込めた想いとローマへの感謝の気持ちを、
それぞれ精一杯伝えました。
上映中は意外なところで笑いが起こったり、
あちこちから鼻をすする音が聞こえて来たり、
子供の春が絵の展覧会で騒ぎを起こすシーンでは拍手喝采が起こったり・・・
お客さんの反応ひとつひとつを肌で感じることができて、
すごく刺激的な2時間だった。
上映後も、英語もイタリア語もロクにできない私に、
「おめでとう、いい映画だったよ!」とたくさんの人が声をかけてくれ、
何だかもう幸せで胸がいっぱいに。
伊坂幸太郎の世界観や言葉たちは、たとえ国が変わっても、
人の心に訴えかける強いパワーを宿しているんだな。
そのことを実感し、私自身も大きな勇気をもらった気がする。
伊坂さん、ありがとう。
ローマのみなさん、本当にどうもありがとう。
私はこの日のことを、ずっと、ずっと、忘れません。
※最後にお知らせ。
『重力ピエロ』がボローニャでも上映されることになりました。
イタリアで一番古く由緒ある映画基金ボローニャChineticaの招待で、
上映日は11/13日(金)です。
ボローニャ在住のお知り合いなどいる方は、ぜひ告知をお願いします。
また、映画祭後一週間ほどイタリアに滞在して来たので、
その話も後日改めて・・・