東京島
- 2010/01/07
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
2010年初の日記は新たなお仕事のお知らせから・・・
今年公開予定の映画「東京島」の脚本を書かせていただきました。
原作は桐野夏生さん。
最初に原作を読んだ時は、あの独特の桐野ワールドに
どういう形で踏み込んで行ったらいいのか、正直不安も感じましたが、
それ以上に未開の地に対する興味と冒険心を煽られて、
一昨年の夏から約一年の格闘の末、
自分なりの「島」の地図を完成させることができました。
打ち合わせでイメージを膨らませるために使用していた、
「東京島」全体像のジオラマ。
アシスタントプロデューサーの大滝くんによる力作です(笑)。
ヒロイン・清子を演じるのは木村多江さん。
昨年秋からクランクイン、沖永良部と徳之島にて2ヶ月間のロケが行われ、
現在は編集作業が進行中。
映像の一部をチラリと見せてもらった限りでは、
何だか見たこともない不思議な世界が構築されている様子で、
完成が待ち遠しいです。
今日はその「東京島」の打ち上げパーティーがありました。
写真は鈴木律子プロデューサー、篠崎誠監督と。
今回は残念ながらロケ現場に行くことができなかったので、
キャスト&スタッフのみなさんとお会いして、
少しずつでも映画について話をする機会を持ててよかった。
さすがに島で共同生活をしていただけあって、
みなさんとても仲がよく、強い連帯感で結ばれているのが
雰囲気で伝わって来ました。
天候の問題を始め、いろいろと過酷な状況だったみたいだからなぁ。
お酒を飲んで楽しそうに笑っている姿を遠巻きに眺めつつ、
心の中で「本当にお疲れさまでした」と深く頭を下げた私です。
日々自分を守っている様々な要素が剥がれ落ち、
「素」の状態で生きていかなければならなくなった時、
果たして人はどうなるか?
醜くて、みっともなくて、どこまでも滑稽で・・・
だけどその必死な姿がたくましく、いつしか愛おしさすら感じてしまう、
「東京島」がそんな映画になっていたらいいと思う。
また公開日など決定したら追ってお知らせするので、
楽しみにしていてください。