旅
- 2008/03/20
「鹿男」最後のロケ撮影を見届けるため、奈良へ行ってきた。
着いた日の夜は観光協会や鹿愛護会など、
奈良で撮影に協力していただいたみなさんとの打ち上げパーティーに出席。
私は放送が始まってからは執筆に追われてしまい、
あまり現場には行けなかったんだけど、
みなさんからいろいろな話を聞いて、
本当に大変な状況だったんだなーと改めて実感。
でも「大変だった」と言いながらも、
会場は充実した笑顔でいっぱいで、とても温かい雰囲気だった。
ああ、この感じが画面を通して伝わってきてたのね、と思ったら、
何だか嬉しい気持ちになった。
翌日はいよいよロケ最終日。
県庁前の通りやならまち、飛火野など、
お馴染みの現場をいくつかついて回った。
ほんの数日前まで奈良はすごく寒かったらしいけど、
このところグッと気温が上がり、春めいた気持ちのいい陽気。
考えてみたらドラマの設定は10月だから
役者さんたちはコートも羽織らず、ずっと薄着の撮影だったんだよね・・・
はぁ、頭が下がります。
そして何より驚いたのは、初日は鹿の扱いが分からず
四苦八苦していたスタッフの方々が、
今やまるで鹿使いのように手慣れた様子で鹿を誘導していたこと(笑)。
これはちょっと凄いんじゃないですか?
写真は撮影終了後、鹿ロボットを一目見ようと
ギャラリーが集まってきたところ。
玉木さんや綾瀬さんはもちろんですが、
鹿ロボくんもかなりの人気者のようです。
ロボットを動かすチームも回を追うごとに
目覚ましく技術が進歩していって、
鹿の表情がどんどんリアルなものになっていったからね。
私も見ていて「鹿、可愛いなぁ」と思ってしまった。
現場のみなさんの見事なプロ魂に心から拍手。
本当にお疲れさまでした!!
こうして無事に撮影を終え、一行は江戸へ帰っていきました。
が、私はせっかくなのでひとり居残り、
しばし奈良を満喫することに(つまり休暇ですね、すみません)。
奈良出身の友人と会って食事をしたり、
「鹿男」を愛してくれている友人たちと合流して、
市内をあちこち案内して回ったり・・・
ドラマを書いていたせいで、
奈良という街が自分の故郷のように感じられ、
同時に物語の中だけに存在する遠い架空の街のようにも感じられ、
単なる旅行とはまったく違う、不思議な楽しさを味わうことができました。
これも「鹿男」があってこそ。感謝、感謝です。
写真は「鹿男」ファンの親友・ハマちゃんと。
春日大社の風景はまさに「あをによし」ですね。
店街のあちこちに「鹿男」のポスターが貼ってある。
お店やバスの中でもドラマの話を耳にすること多数。
これも東京ではそうそう経験できないことのひとつ。
東大寺の参道にて。
鹿さんともしばらく会えなくなるし・・・と思って
記念に写真を撮ろうとしたら、思いがけない歓待を受けた。
ううぅ、可愛いすぎる。
そしてなぜか京都(笑)。
伏見稲荷の千本鳥居がどうしても見たくなり、
ついでに寄ってしまいました。
前々から一度来てみたいと思ってたんだよね。
想像以上に素晴らしい風景にただただ圧倒されてしまった。
赤い鳥居の隙間から差し込む木漏れ日が本当に綺麗でした。
最後に京都に住んでいる友人を訪ね、
一緒に上賀茂神社近くにある今井食堂という店でランチを食べる。
ここはサバの煮込み定食しかメニューがなく、
とにかくいつも行列ができているらしい。
骨まで溶けるほどじっくりと煮込んだサバは、
御飯が何杯でも入ってしまう美味しさ。
ああ、写真撮っておけばよかった。
何か待ってる人に悪くて慌てて食べてしまったのよね(笑)。
食後は鴨川沿いを散歩。
お目当てのカフェが貸し切りで入れなかったので、
お茶を買って川を眺めつつ、しばしボーッとする。
何というか・・・いやいや、まぁ・・・贅沢な時間ですなぁ。
奈良・京都で過ごした特別な休暇。
きっと一生忘れられない、大切な宝物になりました。
万城目学さんの「鴨川ホルモー」も映画化されるみたいだし、
今度は京都の魅力をスクリーンで存分に楽しむことができるんでしょうね。
その時は単なる一ファンとして、映画館に足を運ぼうと思います。